ホームスタートを始めたい方へ

子育ての経験を未来へ繋げませんか?
届ける支援であなたの地域の孤立しがちな子育て家庭のサポートを!

「ホームスタート」は、地域住民参加型の訪問型子育て支援の「しくみ」です。
地域住民が安心安全に支援先に訪問支援できる、40年以上磨かれた包括的なシステムです。

行政と市民が協働することで、地域の子育て力を底上げします。
子育ての孤立化を防ぎ、地域みんなで子育てをしていきませんか。

あなたの市町でも、孤立しがちな親子へ届ける支援を始めませんか?

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ホームスタートの支援体制・活動内容

住民ボランティアの寄り添う支援が子育て・親の気持ちを元気にする


ホームスタートは無償ボランティアによる訪問型子育て支援です。

①研修を受けた「ホームビジター(子育て経験のあるボランティア)」が週に1回2時間程度、定期的に家庭を訪問し、『傾聴』(気持ちを受け止めながら話を聴くこと)や『協働』(親と一緒に家事や育児、外出などをすること)をしながら、親子と一緒に過ごし、子育て中の親に寄り添います。

②そのボランティアを育成・サポートし、多様な利用家庭のニーズに沿った支援内容をマネジメントするのが「オーガナイザー」です。安心安全で質の高い支援を提供し、利用家庭とボランティア双方を守る要の役割を担います。

③さらに地域の専門職などで構成される運営委員会がオーガナイザーをサポートする体制を備え、地域連携を促進しています。

それぞれが異なる役割を担い、互いに尊重し協力し合うスキームの体制で地域力が向上します。

行政と協働して事業を進めたい方へ
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傾聴

受容:話したいこと(不安/悩み)を聴く
共感:気持ちを共有する。頑張りを認める
一緒にいる:傍にいる、たわいもない話をする
情報提供:地域のスーパー、公園、子どもの遊び場、地域の子育て支援など

協働

家事:一緒に食事やお菓子を作ったり、一緒に沐浴する
外出:一緒にひろば・健診・買い物などに行く
子供と遊ぶ:自宅などの室内や公園で一緒に遊ぶ
地域とのつながり:地域の子育て広場などに一緒に参加
他の支援の利用:窓口に一緒に行く

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親自身の力を引き出す自立支援の効果

ホームビジターは、ベビーシッターやヘルパーのように親の代わりに家事育児をする人ではなく、親と一緒に家事育児をしながらともに過ごす、ボランティアによる伴走型の支援者です。
専門職のように指導はできませんが、話を聴いたり、一緒に家事や育児をします
誰かが一緒にいることで安心感が得られたり、誰かと話をすることで親自身の気持ちが前向きになることもあります。利用者とボランティアの対等な関係性を大切にした無償ボランティアならではの効果です。このフレンドリーな寄り添う支援の効果を最大限に引き出す「支援の質を担保する総合的な支援システム」がホームスタートの特徴です。

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愛知の児童虐待 統計データ >> 

 

ホームスタート独自の「支援する質を担保する仕組み」

利用者を守り、ボランティアを守る要「オーガナイザー」の見立て・調整・連携

地域の子育て経験者が安心安全な訪問支援を提供するためには、「オーガナイザー」と呼ばれる、伴走者が欠かせません。オーガナイザーの役割には、主に以下の3点があります。

  1. 訪問活動のケースマネジメント
  2. ホームスタートのホームビジターのリクルートと養成
  3. 地域の各種支援機関との連携

これらの役割を担うオーガナイザーには、一定の専門性が必要となります。社会福祉士・保健師などの有資格者や地域子育て支拠点事業などを数年以上中心となって取り組んできたNPOメンバーなどもよき候補者となります。

オーガナイザー養成コース

オーガナイザーになるためには、新人オーガナイザーを養成する約3日間のオーガナイザー養成コースの研修を受講する必要があります。

ケースマネジメントのプロセス&ツール

支援効果を確実にするためには、「アセスメント、モニタリング、評価」を行う共通試写を備えたケースマネジメントシステムが不可欠です。ホームスタートでは、各ステップで使用する書式やマニュアルなどが整備されています。
また、評価結果データを集積する HS -QISSデータベースシステムを活用することにより、地域のニーズ動向把握や効果検証などの支援の質の向上に役立てています。

ホームビジター養成講座 研修プログラム&ネットワーク

地域の子育ての経験者が安心安全な訪問支援を行うためには、訪問者の養成研修が大変重要です。ホームスタートでは、延べ日間・37時間のホームスタート ホームビジター養成講座をシラバスに基づき開催しています。
<内容>傾聴スキル、ホームスタート訪問実務の理解、守秘義務、活動指針、子どもの権利や保護、地域の子育て支援など
<参加条件> ①子育て経験者 ②全日程参加 ③終了後の活動の意思

ネットワーク型研修とスキームの総合支援プラン

ホームスタートの全国ネットワークを通じて、オーガナイザー・ホームビジターを対象としたスキルアップ研修が、全国・エリア・県単位で開催されています。また、活動のPDCAを定期的に行う「地域スキーム総合支援プラン」を通して、支援活動の質の向上をサポートしています。

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こんな団体・地域スキーム運営団体におすすめです

  • 子育て支援団体
  • 子育てひろば運営団体
  • ファミリー・サポート・センター事業運営団体
  • 子育て支援センター運営団体
  • 児童養護施設運営団体
  • 保育園運営団体・保育事業実施団体
  • 親支援講座(NPなど)実施団体
  • 助産師や母子保健推進委員の団体
  • 社会福祉協議会
  • ノーバディーズ・パーフェクト実施団体
  • チャイルドライン運営団体

複数の子育て支援経験者が新団体を立ち上げる場合もあります。

地域の子育て経験者によるフレンドリーな活動がホームスタートの魅力です。
その力を発揮するために、地域の運営母体団体は民間団体であることを前提としています。
地域に必要な子育て支援事業として自治体の事業として位置づけながら運営を民間に委ねる「協働の子育て支援」で支援者のすそ野を拡げ地域の子育て力を底上げしてゆきます。
既存の団体がホームスタート事業を導入されていますが、新規に団体を構成されるケースも増えてきています。

地域の現状に応じた体制作りについては、お気軽にご相談ください。

ファミサポとの違い
ファミリー・サポート・センター事業では、子どもを預かったり、親の代わりに送迎をしたりする支援が主体であり、支援者はどもと接することが多く、親との関わりは、ほとんどありません。ホームスタートでは、保育はできませんが、親子と一緒に過ごし、親自身に寄り添い、親自身の心の安定を目指します。また、有料であるファミサポと異なり、ホームスタートの利用は無料です。

【 ファミサポ 】子どもを預かる。親の代わりに塾や園へ送迎するなど。有料(地域・時間により、1時間500円から800円ほど)
【 ホームスタート 】「親子と一緒に過ごす。親の話を聴く。一緒に子どもと遊ぶ。一緒に出かける。無料

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愛知県のホームスタートへの取り組み

ホームスタートは、世界で22カ国日本でも110以上の地域で始まっています。
愛知県では、「家庭訪問型子育て家庭寄り添い支援」として、子育てに不安を持つ家庭や多胎育児家庭などに対し、研修を受けたボランティア(子育て先輩ママ)が訪問し、『傾聴』(気持ちを受け止めながら話を聴く)や『協働』(育児家事や外出を一緒にする)等の活動を行うことで、子育ての孤立感や不安感の軽減を図る「家庭訪問型子育て支援『ホームスタート』の取組」を活用した仕組みづくりを2020年度から行っています。(愛知県記者発表資料より引用)

愛知県より

 国の制度でさまざまな支援事業がありますが、時代の変容とともに「既存の支援が利用できない」「支援が届いていない」といった支援のすき間(※1)が発生しています。その課題を解決するために、誰かの手助けを必要としている「気になる子育て家庭」に支援を届けることができる訪問支援として、ホームスタートが必要と考えています。

ホームスタート取り組み状況

愛知県では、現在8団体(2023 年4⽉時点)がホームスタートに取り組んでいます。2024年度までの目標では愛知県内にホームスタート実施団体を11団体(※2)活動していることを目標としていますが、まだまだ足りないのが現状です。

※1 既存支援のすき間

    1. 地域子育て支援拠点を事業に、出てこない親・来られない
    2. 乳児家庭全戸訪問事業で発見された気になる家庭(継続ケアができない非困難家庭)
    3. 養育支援訪問事業で、対象とならない気になる家庭、グレーゾーン家庭
    4. ファミリーサポートセンター事業で対応できない親自身への支援 (親の気持ちを十分に聞けない。お金を払えない家庭など)

※2 あいち はぐみんプラン2020-2024 (2020年3月策定)より

時代の変化に基づいた支援としてのホームスタート

愛知県は子育て支援施策に関して、多数実施してきました。
時代の変化とともに、様変わりし、現代の子育て家庭の生活スタイル・社会環境に応じた支援が求められています。
愛知県は、子育て支援の現場で問題になっているような「先輩ママ時代の育児方法や生活の押し付け」ではなく、今、子育て真っ只中のパパママの気持ちに寄り添う支援が望まれ、『傾聴』(気持ちを受け止めながら話を聴く)と『協働』(育児家事や外出を一緒にする)をするホームスタートに期待しています

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ホームスタートを事業として始めるための必要な条件

ホームスタートを始めるための必要な条件

住民参加の安心安全な訪問支援を継続するために

安心安全な訪問支援を届けるためには、支援の周知、支援者の養成、関係機関との連携等、地域の中での信頼を得ながら安定したホームスタート活動を継続していくことが大切です。そのためには、事業を開始する時点で、資金や人員体制を含めた中長期的な事業展望も重要となります。活動に必要な主なリソースを以下にご紹介します。

オーガナイザー

「利用者を守りホームビジターも守るオーガナイザー」はホームスタート活動の要です。
その役割は多岐に渡り、専門職に準ずると評価されています。直接親子に関わる支援活動経験が少なくとも3年以上あることが必須となります。
団体によっては専任の場合と他事業との兼任の場合がありますが、業務として訪問活動をマネジメントし、ホームビジターを養成、サポートしてゆくため、有償が妥当となります。

ホームビジター(訪問型子育て支援ボランティア)

多様なホームビジターがいることで、多様な子育て家庭によりよい支援を提供することができます。ホームビジター養成講座は、のべ7日間を要し、一度の講座で養成できる人数は、多くても15名程度です。
※ホームビジターを養成するために、事業開始当初には養成講座の開催が毎年必須となります。(修了後の無償ボランティア活動が講座の参加条件となるため、参加費は無料で開催します。)

その他の運営リソース

拠点は必要ではありませんが、利用受付の体制や個人情報を含む書類の管理などを適正に行える事務所が必要です。
活動の流れをシミュレーションし、安心安全な活動を実現するために必要なリソースを事前にしっかりと確認していただけるよう、情報提供やアドバイスを行っています。お気軽にお問い合わせください。

活動に必要な経費

ホームスタート活動を継続するためには、事業を開始する時点で資金や人材体制を含めた中長期的な事業展望も重要となります。ホームスタート活動を行うための必要経費には、主に下記の9点です。

  1. ホームビジター養成講座開催費用
  2. 訪問時の交通費
  3. オーガナイザーの人件費
  4. スキルアップ研修、
  5. 周知ツール印刷費用
  6. 電話など通信費
  7. ボランティアの保険代
  8. ホームスタートジャパン会費(年間3万円)
  9. その他運営費

年間の委託の予算総額は、人口の規模や団体の状況によって異なりますが、おおよそ50〜300万です。

財源

民間助成金などを活用して地域団体主導で始まる場合もありますが、自治体の委託事業として始める場合も多くあります。
地域子育て支援拠点事業、利用者支援事業、妊娠・出産包括支援事業など、ホームスタート事業を実施するにあたって国の国の財源を活⽤することもできます。詳しくはお問合せください。

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ホームスタートを始めるまでの流れ

実際にホームスタートを始めるまでの導入プロセスは以下のようになります。

導入を決断する前に

まずは、ホームスタートについての十分な理解をえるところから始めましょう。導入を決断する上で、団体を構成するメンバーと一緒にしっかりと話しあうことが大切です。また、行政や地域の関係機関にも理解してもらうことが大切です。そのために必要な情報提供や学習会の開催のお手伝いをしています。

具体的な事業計画と体制づくりにむけて

導入の意思が明確になったら、あいちのホームスタートやホームスタートジャパンと相談しながら、次に予算立てや体制づくりなど、具体的な事業計画づくりにとりかかります。活動の中心となる「オーガナイザー」の選定は最も重要なポイントとなります。オーガナイザーは、家庭を訪問し支援の見立てや調整をする他、ホームビジターの募集や養成、地域の社会資源との連携などを行うため、直接親子に関わる支援活動経験が少なくとも3年以上あることが必須となります。
準備にあたって ホームスタートジャパンのエリアコンサルタントによるサポートがあります。

支援の要・オーガナイザー養成講座への参加

ホームスタートを始めるためには、まず年3回のオーガナイザー養成講座(3日程度)に2名以上ので参加し、ホームビジターの養成講座の企画運営方法や、ツールを活用した訪問活動のマネジメント方法など、オーガナイザーとしての実務について学び、マニュアルを元にしながら、活動の全ノウハウを取得し、地域での実践に備えます。また、オーガナイザーのサポート役として、トラスティ(受託者)も同研修に参加し、実務の理解を共有される場合もあります。なお、参加は「具体的な実施体制が整った団体」からの推薦があることが条件となります。

初めてのホームビジター養成講座の開催

いよいよ、ここから地域での活動が始まります。
オーガナイザ養成講座終了後に地域でのホームビジター養成講座をオーガナイザーが中心となって開催します。
ホームビジター養成講座には全国共通のシラバスがあり、それに沿って各地の運営団体がのべ8日間(面談日を含む)をかけて開催します。養成講座は全講座の出席と修了後の活動協力が参加条件となります。初回の養成講座の開催は、オーガナイザーが企画段階からサポートしてゆきます。
必要に応じて、あいちのホームスタートやホームスタートジャパンからの講師の紹介や派遣を受けます。

利用家庭への周知と訪問活動の開始

ホームビジターが誕生後、訪問活動を始められるようになります。利用対象家庭への周知広報活動や地域の関係機関へ利用紹介を依頼するなど地域連携も具体的に進める段階に入り、ここで地域説明会を開催される場合もあります。
また、訪問活動に関する個別相談はホームスタートジャパンのエリアコンサルタントがサポートしています。

試行の評価検証

家庭への訪問が終了した時点で、実施状況の評価検証を行います。養成講座の企画運営について改善点はないか?ツールを用いた訪問マネジメントが適正に行われているか?等、エリアコンサルタントもこの手続きをサポートし改善のためのアドバイスなどを提供します。このステップが完了した時点で、プレ・スキームから正式スキームへと団体の認定が切り替わります。

より多くの家庭に質の高い支援を届けるために

継続運営についても、随時、相談サポートや各種ツール等の提供が行われます。全国のホームスタート・スキームとの交流勉強会など様々なスキルアップ研修もあります。その他、訪問活動実績を集約分析する調査研究など、全国のホームスタート・ネットワークを活用した支援の質向上の機会が提供されています。

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ホームスタートが必要な理由

核家族化に伴い、地域のつながりが減少

子育てが「孤育て」に。増加する児童虐待

社会構造の大きな変化の中で、子育ては「孤育て」化しています。誰にも相談できず、ひとりで問題を抱え、自分を見失ってしまう事態が起きうるのです。子育ての困難さは親だけで乗り越えられるものではなく、地域全体で子どもを育む社会づくりが、今、求められています。

問題発生予防のために

通告以外に地域住民ができることが大事

今日の家族では、健康度が高いとみなされる家族があっても、出産・離婚・離職・介護といった環境の変化や心身の不調によって一気にストレス要因が増大する傾向にあります。孤立感やストレスが増幅する前に支援や手助けを受けられる社会づくりのためには、支援者の層を厚くし視野を広げる必要があります。ホームスタートの住民参加型の支援システムはこうした社会を実現します。

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